「公務員試験の合格にコネって関係あるの?」
「コネがないと最終合格できないの?」
「そもそも今どきコネなんてあるの?」
こんな疑問をお持ちの方に、さくっと実態をお話しします。
何この無理ゲー…
私の公務員試験、最初から詰んでるじゃん…
公務員試験はコネの有無で合否が決まるわけじゃないよ
Contents
公務員試験のコネとは?
まず公務員試験のコネ採用(縁故採用)とは何か?というお話ですが、
例えば両親が公務員だとか、市議会の議員さんと友好関係があるとか…
ここでいう公務員試験のコネとは、こういった通常の公務員試験のルートとは別ルートで採用側とコネ(コネクション)を作り出し採用試験を有利に運ぶことです。
●「この受験生はどこどこ部署の部長の息子さんらしいよ」
●ある議員さんから「今度○○さんの娘さんが筆記試験を突破して面接試験を受けるらしいから、よろしく頼むよ」とひと声かけられた。
一例ですが、上記のように受験生が面接試験以外のところで採用側となんらかの繋がりをもっており、受験生の情報が採用側に伝わっているという状態です。
実際に採用する人事側としても受験生の情報を得る機会って少ないんですよね。受験生の情報を知る材料って、面接カードや面接試験ぐらいしかありません。
採用側の視点に立ってみると、人を採用するということは、人事にとってこれから何十年とお給料を支給していく高価な買い物をするわけですから、できるだけ良い人材を確保するために、多くの情報や評価ポイントを知りたいわけです。
そんな時に同じ役所で役職が上の人の家族だとか、議員さんにお墨付きをもらっている人だとか、そういう人が居ると採用側としても少し安心しますよね。
例えば、皆さんもある商品を買おうかと迷っている時は情報が欲しくなると思います。
他の人のレビューだとか、別の商品との比較情報とか、メリット、デメリットとか…
そんな中で有名人のお墨付きの商品や、高いレビューを獲得している商品だと、その商品を買う時に安心感が生まれると思います。
人の採用も同じようなもので、コネがあると採用側も人を雇いやすくなるわけなんですね。
ざっくりとした感じですが、これが公務員試験におけるコネの概要です。
公務員試験の合否にコネは関係あるのか?
さて、今回のテーマで一番気になるところ「コネの合否への影響」ですが、
結論から言えば、ほとんど関係ありません。
あくまでも公務員試験の合否に直結するのは、試験勉強や面接対策といった公務員試験の対策全般です。
コネのあるなしで公務員試験の合否を不安に思う必要はありません。
ただし、「ほとんど」というフレーズを使ったように、「全く」関係ないとは言い切れないんですよ。
なぜかというと、私が過去にコネについて色々と話を聞いたことがあるからです。
私は一度、国家公務員を退職してから地方公務員に転職をしました。
国家を退職したその当時は、転職することに必死でとにかくコネを含めたありとあらゆる公務員試験の情報をかき集めていました。
そのなかでコネが公務員試験に影響していると思える話がいくつかあったんですね。
ここからは、私がいろいろな人から集めたコネの体験談をお話していきます。
コネが通じるのは2次試験まで?
実は知人の父親が、とある市役所の元人事の方と友達だったそうです(これは私が国家公務員を辞めてから知りました)
詳しいことはふせておきますが、その元人事の方は役職も結構上だったそうです。
なので、知人も父親経由で公務員試験のコネなんかについて話を聞いていたみたいで、私もそんな知人経由で公務員試験のコネについて話を聞くことができました。
その話をまとめてみると…
「公務員試験のコネは今も存在する」
「実際に人事が議員や知人から採用試験関係でいろいろと頼まれることもある」
↓
※「今度●●●●さんの息子が面接を受けるからよろしく」みたいな感じだと思います。
「ただし最終合格についてはあくまで人事が試験で判断をするので、コネが入り込める領域じゃない」
「コネが面接試験に影響があるとしても2次試験までだろう。最終面接までは影響しにくい」
…ということらしいです。
ここで1つ注意ですが、これはあくまで市役所の一例です。全部の公務員試験にあてはまることじゃありません。
中には全くコネなんて通用しない公務員試験もあるでしょう。
逆にコネが採用に直結するような公務員試験もあるかもしれませんが、おそらくかなり少数だと思います。
小さい自治体ほどコネの影響がある?
募集人数が若干名であったり、1~2名のような小規模自治体にはコネが強く影響するところもあるようです。
こちらも実際に聞いたある市役所での集団討論のお話です。
採用試験の募集人数は若干名、
メンバーは5~6人程度の集団討論だったらしいです。
集団討論のテーマは当日にならないとわからないはずが、メンバーの1人があらかじめそのテーマについて準備してきたかのような完璧な司会をしたのだそうで。
周りは終始その1人の引き立て役をさせられているような状態。
そしてふたを開けてみれば、その1人だけが合格していたらしいです。
他のメンバーの話によれば、まるで出来レースのような集団討論だったとのことでした。
もうすでに集団討論の時点で合格は決まっていたような感じ。これではその人の合格を形づけるために設けられたステージのようなものですね。
こちらも試験の裏方でコネが影響していたのでは?と思えるお話です。
そもそも面接試験はブラックボックスなので、はっきりとは言えませんが、田舎の方の小規模な市役所や町役場ではこのようなコネが働きやすいのかもしれませんね。
やはり議員の影響は強い?
市役所に勤めているとわかりやすいんですが、市議会の議員さんの影響力は大きいです。
予算や決算などお金に関しても、新しい事業をやるにしても議会には報告、承認を得る必要があります。
議員が何かしらの要件で職場にくれば、急に上司がバタバタし始める感じです。やはり通常の応対とは少し違いますね。
よって議員つてのコネというのも採用に全く影響がないとは言えません。
採用側も感情のある人間ですから、議員のコネを面接で選考する際の判断材料として使っている可能性はあります。
筆記試験の合否にコネは関係なし
あくまでコネが影響してくるとすれば、面接試験です。
1次試験の筆記試験は突破している前提のお話。
なので、当然ですが筆記試験の突破には勉強以外の方法はありません。
よって、筆記試験にコネの影響は関係ないと言えます。
・コネは作り出すのもアリです
例えば、最近は公官庁も就活生に向けた合同採用説明会にブースを設けるなど、オープンにしているところもあります。
このような公官庁の説明会に足を運んで採用担当者の方と話をしておくと、自分からコネを生み出すこともできます。
また、もし公官庁に知り合いがいればラッキーですよ。
ぜひ職場訪問という形で会いに行ってみましょう。
その方にその公官庁が求める人や、仕事の詳しい内容など、現場の生の声を聞くことができます。
職場訪問の体験は面接で話すリアルな内容にもなるし、行動をすることでなにかしら受験する公官庁と繋がりができます。
私も家族に政令指定都市の職員の知り合いがいたので、アポをとって会いに行った経験があります。
仕事の話はもちろん、広い庁舎の中をぐるりと見学させてもらいました。
もしかすると、その知り合いの人と人事が接触することでコネが発生する可能性だってあります。
会っておいて損はないはずです!
また、自分が希望する公官庁で非常勤職員や臨時職員として実際に働いてみるのもオススメす。
これは実際に私が市役所で非常勤職員として働きながら面接試験を受験し、最終合格をした経験があるからです。
仕事で自分をアピールすることで職場の人とコネを作り出すことができるし、上司から良い評価をされれば、その評価が採用側にも伝わってくれます。
以下の記事ではその経験を載せていますので、気になる方はチェックしてみてくださいね。
・おわりに
さて今回は「公務員試験のコネ」をテーマにお話ししましたが、
お伝えしてきたように、コネが公務員試験に影響を与えている事例はごく一部です。
全くないとは言えませんが、「コネで合否が決まる試験なんておかしい!」と公務員試験の勉強を放棄するようなレベルでは絶対にありません。
むしろコネを頼りにして試験を受験する方が落ちてしまう可能性が高いです。
昔の古い慣習が残っているところもあるんだな~、というくらいに考えておいて公務員試験の対策を続けていく方が合格への近道です。
よって、今回のテーマをまとめると、
・公務員試験におけるコネはほとんど合否に影響なし
・採用説明会に参加したり、職場訪問をしたり、非常勤職員として働くなどコネを作る機会も色々ある
こんな感じです。
というわけで、コネがあれば活用し、コネがなくとも気にせずに試験に臨んでいきましょう!
それでは今回はこのあたりで。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
コネがなくても心配しなくていいんだね。
むしろコネをあてに試験に臨む方がよくない。
やるべきことはきちんとやっておかないとね。